2009.6.23
沖縄本島でイワサキコノハ捕獲&生態写真の撮影に成功


2009年6月23日夕刻、宜野湾市某所にて友人Tと遭遇、お互い暇なのでどこか近場で写真を撮りに行こうという流れになった。
行き先は浦添大公園、行き慣れた場所だ。

公園内を散策していると、Tが「地味な蝶がいるよ」と教えてくれた。
こんな時間で地味な蝶といえばあれしかいない。「どうせウスイロコノマ……

いや違う!何だコイツは!

イワサキコノハイワサキコノハ

コノハチョウに似ている……が、あれがこんな場所にいるはずがない!
近くにいた虫捕り少年に網を借りて捕獲。少年も「こんな蝶は見た事がない」という。

イワサキコノハイワサキコノハ

家に持ち帰り、昆虫図鑑を開いた。……あった!

イワサキコノハ フィリピン亜種 Doleschallia bisaltide philippensis

フィリピンからの迷蝶だ。
当時、台風3号がフィリピンを通過して東シナ海を進んでいた。それによって運ばれてきたのだろう。
ネット友人の蝶屋の方によると、本種の沖縄本島での採集例はそこそこあるものの、「生態写真は雑誌等に正式に発表されたものは無い」とのこと。

とりあえず地元の新聞社に連絡、掲載して頂いた。

台風に乗り1500キロ イワサキコノハ見つかる(琉球新報)

その後、展翅標本に。

イワサキコノハ

2年間ほど名古屋の自宅で保管していたが、2011年9月20日の豪雨で水害の危機に遭いそうになり、「ここに置いておくのは危険だ」と思った。
現在は琉球大学資料館「風樹館」で保管されている。
https://fujukan.skr.u-ryukyu.ac.jp/cateview/?type=1&id=RUMF-ZI-18035


<更新>
2023/3/25 記述を修正、風樹館標本へのリンクを修正


トップへ

inserted by FC2 system